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ピアノの音を調整し、楽器の状態を最良に保つ専門家
ピアノ調律師は、ピアノが常に最高の音を奏でられるように音程や音色を整える専門職です。ピアノには約230本もの弦があり、それぞれの音程を正確に調整する「調律」、鍵盤の動きを整える「整調」、音の響きを調整する「整音」といった作業を行います。ピアノの繊細な音色を聞き分ける音感と、弦や部品を扱う集中力、手先の器用さが求められます。
ピアノ調律師の多くは楽器メーカーの調律部門、ピアノの修理や調律の専門業者などに勤務していますが、独立してフリーランスとして活動する人も多くいます。
ピアノ調律師の仕事のほとんどは出張で、訪問先の環境が毎回異なるため柔軟な対応が求められます。手や指を酷使することや、前かがみや中腰の姿勢での作業が多いことから、腱鞘炎や腰痛のリスクがあります。
また、土日祝日に仕事をすることも多く、コンサート調律などでは夜間作業もあります。
一般社団法人日本ピアノ調律師協会によると、現在全国で約1万人の調律師が活動しています。国内で稼働しているピアノの台数に対して、ピアノ調律師の需要は安定しているといわれています。
一方で、若手人材の新規参入が追いついておらず、今後は高齢化と技術継承が重要課題になりそうです。地方都市では特に若手人材の不足が深刻で、業界全体で次世代育成が求められています。
ピアノ調律師になるには、ピアノ調律科のある専門学校や音楽大学などで技術を学ぶのが一般的です。ピアノの構造、調律技術、整調・整音など実践的な知識と技術を習得し、楽器店やピアノ販売会社・修理工房などに就職して現場経験を積んでいきます。
資格としては国家検定のピアノ調律技能士などがあり、実力を証明する指標になります。