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地域の人々の健康を支えるため、助言や指導を行うスペシャリスト
保健師は、人びとの病気予防や健康の維持・増進のためにさまざまな保健活動を行います。保健師の多くは自治体の保健所や保健センターに所属する「行政保健師」です。生活習慣病予防教室や、喫煙者に対する保健指導、乳幼児健診や両親学級などに携わるほか、健康相談に乗り、必要に応じて支援します。相談内容は、妊婦の健康維持、育児、生活習慣病、伝染病、エイズの予防、心の健康、介護保険関連など広範囲にわたります。
「行政保健師」のほかにも、企業内で社員の健康管理にあたる「産業保健師」、学校で働く「学校保健師」、医療機関で働く「病院保健師」などがあります。
看護師の仕事が病気やケガの治療を目的としているのに対し、保健師の仕事は病気やケガを未然に防ぐ「予防医療」が主となります。
保健師の多くは自治体の保健センターなどに勤務する行政保健師で、公務員なので異動もあります。自治体の規模などによって労働環境に大きな違いがあり、小規模の自治体では保健師の配置数が少ないため、1人あたりの仕事量が多くなる傾向にあります。新型コロナウイルス感染症流行時には、保健師の業務内容が多岐にわたり対応に苦慮する様子が報じられたこともありました。
近年、介護や医療のニーズは多様化してきています。こうした事態に対応するため、保健師には介護士、社会福祉士、医師など多職種との連携がますます求められるでしょう。
保健師になるには、看護師国家試験、保健師国家試験の両方に合格する必要があります。
高校卒業後、大学の看護系学部で保健師コースを選択するか、統合カリキュラム採用の看護系専門学校(修業年限4年以上)では卒業と同時に看護師国家試験と保健師国家試験の両方の受験資格を得られます。また、先に看護師の受験資格を取得してから、保健師養成課程の専攻科を持つ大学や短大、あるいは保健師養成所に1年通う方法もあります。
保健師国家試験に合格後、地方公務員試験を受験し、保健師として自治体の保健センターなどに配属されるのが一般的なルートですが、公務員試験の受験には年齢の上限が設けられていることが多いので注意が必要です。
そのほか、学校保健師や一般企業の産業保健師を目指す場合は、個別に採用情報をチェックして応募します。