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からだの不自由な人たちの生活を、ものづくりでサポートする
義肢装具士は、病気や事故などにより身体の一部を失った人に対して義手や義足を製作したり、障がいなどがある人に対して機能を補完するための装具を製作したりする仕事です。
義肢(義手・義足)や装具を使う人の身体に触れて採型・採寸し、その人にしっかり適合するものを作らなければならないため、義肢装具士の国家資格が必要となります。
義肢装具士は、主に民間企業である義肢装具製作事業所に所属しています。事業所と提携している病院やリハビリテーション施設などで、さまざまな医療スタッフと連携してチームで患者を支えています。また、障がいがある人のスポーツやレクリエーションのサポートや、戦争や紛争によって脚を失った人などを支援する国際協力活動に参加する義肢装具士もいます。
義肢装具士資格は、1987年の義肢装具士法成立とともに誕生した比較的新しい国家資格です。社会的な認知度もまだ高いとはいえず、理学療法士や作業療法士などほかの国家資格と比べて有資格者は不足しています。現在は男性が約8割を占めますが、義肢や装具を使う人の身体に触れる場面が多く、女性の義肢装具士へのニーズも高まっています。
義肢装具士は、ヒアリングや採寸から製作、アフターフォローまで一連の業務をすべて一人で担当することが多く、スケジュールが立て込むこともあります。案件がいくつか重なると、勤務時間が長くなったり休暇が取りにくくなったりすることもあるでしょう。
近年は、筋肉を動かそうとするときに生じる電気信号を読みとって動かす「筋電義手」や、3Dプリンターを使った製作技法も登場しています。また、人間だけでなく動物のための義肢装具の製作も増えてきています。
義肢装具士として働くには、義肢装具士国家資格を取得する必要があります。義肢装具士の養成校である専門学校や大学で規定の単位を修め、卒業すると受験資格を得られます。
義肢装具士国家資格に加えて、国家検定の義肢・装具製作技能士や理学療法士国家資格を取得してより幅広いサポートを提供したり、独立開業したりすることでキャリアアップを目指せます。