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企業や個人の税務申告や会計業務を助け、適正な納税と経営に導く仕事
税理士は、税務の専門家として企業や個人が納める税金に関する書類を作成したり、申告・申請を代行したりする仕事です。そのほか、企業の経営に関わるコンサルティング業務、税務署での納税相談への対応、企業内の経理業務などさまざまな仕事があります。
税理士の職場は、主に税理士事務所や税理士法人、一般企業の経理・財務部門です。毎年2月中旬から3月中旬の所得税確定申告の時期と、法人税の申告が集中する5月が最も忙しく、残業が増える傾向にあります。
税理士の登録者数は8万人を超え、緩やかな増加傾向にあります。また、税理士試験の受験者数も近年増加していますが、かつては「合格すれば将来がある」といわれた税理士の仕事も時代とともに大きく変化しつつあります。
変化の一つに、会計ソフトやクラウド型サービスの普及により、一般の人が簡単に帳簿を付けたり書類作成したりできるようになったことがあります。しかし、税理士の仕事は事務的な作業だけではありません。経営に対してアドバイスをしたり、税の専門家としてさまざまな相談に応じたりすることも税理士の重要な役割の一つです。
また、税金のしくみは年々複雑化しています。例えば、2023年10月からインボイス制度が始まり、それまで消費税にかかわりのなかった小規模事業者の中にも消費税の申告・納税の義務が生じる人が出てきています。こうした制度の変化に対応するためにも、的確な税務処理と助言ができる税理士はこれからも必要とされるでしょう。
税理士資格を取得するには、税理士試験に合格して2年以上の実務経験を積むというルートがもっとも一般的です。試験には、学識や職歴、資格などにより受験資格が設けられている科目があります。税理士試験は科目ごとに合格していけばよいため、多くの人はこつこつと数年かけて資格を取得します。
税理士への最短ルートは、大学の法学系、経済学系、経営学・商学系学部に通いながら資格の専門学校などで学び、税理士試験を受験する方法です。また、税理士事務所などに就職し、事務所のバックアップを受けて実務経験を積みながら試験にチャレンジする人もいます。いずれにしても、合格のためには多くの勉強時間を割く必要があります。しかし、税理士資格は一生もので、ほかの職業と比べて高額な収入が期待できるでしょう。