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言葉の壁を越えて、世界をつなげる
翻訳家の仕事は、外国語で書かれた文章や映像の内容を日本語に翻訳することです。扱うジャンルは小説などの文芸作品、契約書などのビジネス文書、映画やドラマの字幕・吹替などさまざまです。語学力だけでなく表現力や専門知識が必要とされます。
企業内翻訳者、翻訳会社所属、フリーランスと多様な働き方が可能ですが、フリーランスは競争が激しく営業力も重要です。また近年はAI翻訳の進化に伴い、機械翻訳された文章を修正する「ポストエディット」という新たな業務も生まれています。
おおむねパソコンとインターネット環境があればできる仕事なので、自宅など好きな場所でリモートワークが可能です。特に、フリーランスの翻訳家は場所に縛られずに働きやすいでしょう。
日本の翻訳家の男女比はおよそ3:7で、女性のほうが多くなっています。なかでも40~50代の女性翻訳家が特に多い傾向にあります。
女性比率が高い背景には、企業などの組織において通訳・翻訳業務を長きにわたって担ってきたのが秘書的役割を兼ねる女性だったということがあります。また、翻訳家はフリーランスとして柔軟な働き方を選びやすく、妊娠・出産など女性特有のライフイベントに合わせて仕事を調整しやすいことも影響しているでしょう。
近年、AI翻訳の進化や市場の変化の影響を受けつつも、医学、法律など専門性の高い分野や映像翻訳、eラーニング翻訳などの需要は依然として高く、専門知識を持つ翻訳家の活躍の場は広がっています。
翻訳家になるための一般的なルートとしては、大学や専門学校で語学力を磨き、専門のスクールなどで翻訳技術や関連知識を実践的に学びます。さらに、ボランティアや小規模な案件で翻訳経験を積み、実績をアピールしつつ翻訳会社や制作会社のトライアル(翻訳テスト)を受け、合格すれば正式に仕事を請け負うステージへ進みます。
ただし、未経験者が仕事を得るのは容易ではありません。実務経験が非常に重視される業界なので、最初の仕事を獲得するのには苦労するでしょう。多くの新人翻訳家は翻訳会社や派遣会社、クラウドソーシングを利用して単発の案件から始め、実績を積み上げていきます。
翻訳家になるために必須の資格はありませんが、JTA公認翻訳専門職資格試験やJTFほんやく検定、翻訳実務検定「TQE」、実用英語技能検定(英検)やTOEICなどは仕事の獲得や実務に役立つでしょう。