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ライブやコンサートなどで、最適な音響環境を作る仕事
PAエンジニアとは、ライブやコンサートなどの音楽イベントで、音響設備を使って音のバランスを整える技術者です。ヴォーカルやギター、ベース、ドラム、キーボードなど、さまざまな楽器が同時に演奏される中で、それぞれの「音」がバランスよくクリアに聞こえるようにPAと呼ばれる機器を調整します。イベントの責任者やアーティストと綿密に打ち合わせをして、その会場に適した音を作っていきます。
また、近年はライブの配信も増えており、配信技術も持ち合わせたエンジニアが求められています。
現場での長時間の立ち仕事や重い機材の運搬も多く、体力的にハードな面があります。時間的制約や現場の緊張感もあって精神的な負担も大きく、厳しい労働環境に置かれることの多い職種です。そのぶん、良質な音響を作り上げたときのやりがいは大きいといえます。
将来的には、音楽業界のいくつかの職種がAIに取って代わられるともいわれています。すでにAIが高水準の曲を短時間に完成させていることから、作編曲分野ではある程度AIの活用が進むかもしれません。しかし、PAエンジニアはコミュニケーション能力が大きく問われる職種で、AIには難しい分野といえます。
給料は実力やキャリアによってまちまちで、新人の給料は低めに設定しているところが多いようです。高学歴のほうが有利というわけでもなく、入社1~2年は一般的な会社員よりも低い水準と考えたほうがよいでしょう。特に未経験者の場合、契約社員やアルバイトとして働き始める人もいます。
PAエンジニアになるための特別な資格はありません。ただし、音作りに必要な専門知識や技術の習得は独学では難しいので、専門学校や大学で体系的に学ぶとよいでしょう。その後、音響会社やライブハウス、劇団、ブライダル、テーマパークなど音響を扱う会社に就職するのが一般的です。入社後は、先輩のアシスタントとして勉強しながら一人前のPAエンジニアを目指します。経験を積んでクライアントがつけば、フリーランスとして独立することも可能です。
関連資格として、一般社団法人日本音響家協会の音響家技能認定があります。また、機材を運搬する機会が多いので、普通自動車免許や中型自動車免許の取得が求められる場合もあります。