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暮らしを支える機械の開発・製造を基礎から学ぶ
一口に機械といっても、携帯電話や時計などの身近な機械から、生産現場にある大型機械、電車の車両や飛行機まで、数え上げるときりがありません。私たちの暮らしはさまざまな機械に支えられているのです。機械工学は、熱を力(エネルギー)に変えるしくみを学ぶ「熱力学」、力(エネルギー)と機械の動きとの関係を学ぶ「機械力学」、流れるもの(水や空気)の力について学ぶ「流体力学」、ものの変形や破壊について学び、軽くて丈夫な材料(素材)の開発につなげる「材料力学」などを基礎としています。これらを学んだうえで専門的な知識・技術を身につけ、さらに機械開発に必要な電気・電子系、情報系についても学びます。また、機械設計、材料加工、性能試験などの実験・実習から、機械製造の現場で役立つ力を身につけていきます。
初めに、数学や物理学に関する基礎科目や機械工学の基礎となる科目を学び、少しずつ専門的な学習に進んでいきます。学年が上がると、設計・製図や機械工作実習、材料力学や熱力学、流体力学に関する実験など、実際に手を動かして学ぶ実践的な科目が増えていきます。また、高学年になると自動車、航空機、ロボットなどのコースに分かれて専門的に学ぶ大学もあります。4年生になると、関心のあるテーマについて、教員の指導を受けながら卒業研究を行います。「航空宇宙分野の材料開発」「医療・福祉ロボット」「エネルギーの有効活用と環境汚染物質低減」など、幅広い研究テーマが考えられます。
主な就職先として、自動車や電車の車両、生産現場で使われる工作機械、建設機械、医療機械、家電製品など、さまざまな機械メーカーが挙げられます。また、機械工学だけでなく情報系、電気・電子系の知識・技術も身につけているので、情報通信分野や電力・エネルギー分野なども就職の選択肢になります。卒業後、大学院で研究を深めれば、生産現場だけでなく、研究開発職としての活躍も目指せます。
数学/物理/化学/情報