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和菓子職人

どんな仕事なの?

小さなお菓子を通して、日本の伝統文化を守る職人

和菓子職人は、おはぎ、まんじゅう、最中、ようかん、せんべいなど、日本に昔からあるお菓子を作る仕事です。蒸す・焼く・練るといった伝統的な技法をベースに、自然の美しさや芸術性を小さなお菓子に表現します。茶席で供されたり、贈答品として挨拶やお祝いに使われたりすることも多く、季節感や高級感も重要です。美味しいだけでなく繊細で美しいお菓子を作るために、専門技術・知識とともに、茶道や節句、四季折々の植物についての知識など、自然や日本文化の教養も必要とされる仕事です。
和菓子業界も機械化が進んでいますが、多くの和菓子店では基本的に手作りなので、長い修行期間が必要となります。一人前の和菓子職人になるにはおよそ10年かかるともいわれ、その前に挫折する人も少なくありません。繊細な手仕事というイメージがありますが、立ち仕事や力仕事も多い厳しい世界です。
最近は日本食ブームとともに海外でも和菓子の注目度が高まっており、和菓子職人が世界で活躍する時代が訪れるかもしれません。

現状と将来性

和菓子はお正月やお彼岸、七五三、ひな祭り、こどもの日など日本人の年中行事に欠かせないもので、安定した需要があります。また、いちご大福やコンビニスイーツなど新しいタイプの和菓子も増え、若い世代にも身近な存在となってきています。
一方で、職人の高齢化や後継者不足で廃業に追い込まれる和菓子店が増えていることが、業界全体の課題となっています。
和菓子職人は朝早くから仕込みを始め、繁忙期には夜遅くまで仕事が終わらないこともあります。歴史のある和菓子店でも中小規模の店がほとんどで、必ずしも待遇が恵まれているとはいえません。また、職人の仕事はどの分野でもいえることですが、下積み期間の収入は低めです。
こうした苦労もありますが、自分が作った和菓子がたくさんの人に喜んでもらえるうえ、日本の伝統文化を担っているというやりがいを感じられる仕事です。また、創作和菓子によって新たなブームを作り出すなど、さまざまな可能性が広がっています。

この職業につくためには

和菓子職人になるために、特別な資格は必要ありません。かつては和菓子店の門を叩き、下働きをしながら修業を積む方法が一般的でしたが、最近は製菓の専門学校で学び、製菓衛生師免許や国家検定の菓子製造技能士などを取得して、和菓子メーカーや和菓子店に就職する人が増えています。どちらの場合も、一人前の和菓子職人になるには初めは見習いとして雑用などをこなし、経験と地道な努力を重ねて技術を磨くことが肝心です。